新型コロナ下で依頼者との治験関連文書(紙)の授受が困難に。臨床現場での電子化・電磁化事例

新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の臨床現場で実際に起こった事例。依頼者から「資料の授受を電子的に行えないか」に担当者は

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新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が続く中、日本SMO協会日本CRO協会、並びに日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 臨床評価部会から治験・臨床試験を遂行するにあたって「新型コロナウイルス感染症COVID 19 感染拡大下における治験・臨床試験 の実施・管理等 について」の共同声明が発表されました。臨床現場からは「プロトコルからの逸脱が発生している」「どうしても医療機関に訪問しなければいけないケースもある」などの声が上がり、共同声明では「各企業および医療機関における電子化・電磁化の推進」が要請されました。

そんな中、新型コロナ以前に、院内のペーパーレス化を図るためにAgathaの導入を進めていた福岡の公立病院から「Agathaを導入していてよかった」とのお声をいただきましたので、ご紹介します。

Agatha導入のきっかけ

福岡の公立病院では、Agathaを導入する前は治験も臨床研究もすべて紙で運用されていましたが、治験関連文書の保管は膨大なスペースが必要になるので、電子化を検討しなければいけないという課題があり、様々なシステムの検討を進めていました。

Agathaでは「IRBの会合資料の保管や試験ごとの必須文書の保管」、「依頼者との資料授受」、「臨床研究の文書の管理」もでき、「操作画面が直観的で使いやすく、シンプルで見やすいので使ってみたい」という積極的な声があがり、Agathaの導入が本格的に進みました。

新型コロナウイルスの影響

まずはIRBの資料から電子化する計画で進めていました。そんな矢先に、新型コロナウイルスが広がり、医療機関に直接訪問することや会社から紙での郵送が難しくなった製薬企業のモニターから、「急遽、資料の授受を電子的に行えないか」との問い合わせを受けました。

混乱する状況の中、福岡の公立病院では、資料授受について検討を始めました。
至急対応の為、電子メールも検討しましたが、手軽に利用できる電子メールでのやりとりは、誤送信のリスクやセキュリティの面で懸念がありました。

メール リスク

メールのリスク「盗聴」「改ざん」「なりすまし」「誤送信による情報漏洩」

 

そこで、大手企業、有数の政府機関の利用実績のあるAWSが基盤の高セキュリティーが維持されているクラウド型文書管理システムのAgathaを活用することにしました。

Agathaを使えば、最新の高いセキュリティ環境下はもちろん、監査ログ機能で「いつ・だれが・どのような変更を行ったか」などが可視化され、依頼者との書類の授受が安心してできるためです。

 

Agathaを実際に運用するまで

Agatha上では、院内IRBでの試験とセントラルIRBでの試験があり、院内IRB用のAgathaワークスペース(試験用文書の保管場所)はすでに作成されていました。

e-IRB

 

しかし、セントラルIRB用ワークスペースを未作成だったため急遽準備を進めました。
新しいワークスペースはワンクリックでIRBに最適な構成の作成が可能です。必要なメンバーの追加や試験ごとのアクセス権、フォルダ単位のアクセス権やファイルの定義などを設定し、約1週間程度で複数施設との環境を完成することが出来ました。

 

環境構築のポイントは、院内の治験担当者やモニターが、院内IRBでの試験でもセントラルIRBでの試験でも区別なく使用できるように、フォルダ構成を工夫したことでした。

運用を開始した「今」

今では、複数の依頼者とAgathaを使って、電子的な資料の授受をスムーズに行い、すでに治験の21試験中、15試験(2020年5月現在で7割)にAgathaを利用しています。

「コロナウイルスという予想だにしなかった出来事がありましたが、事前にAgathaの導入を決めていたおかげでスピーディな電子化・電磁化が実現でき、大変助かりました。」と担当者様。

今後はリモートワークで増加したWeb会議の記録や保管、共有などについてもAgathaを活用していく考えだということでした。

 まとめ

リモートSDVの推進などで「紙から電子」への移行が叫ばれている中、現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響でその流れにより拍車がかかっています。

紙での資料保管や授受は、保管スペースの確保や紛失破損のリスクはもちろん、最新版の管理が難しいなど不便なことが多く、電子化したいと考えられている医療機関は少なくありません。しかし、セキュリティの問題やシステムの使いやすさなど、電子化をするにあたって不安に思う点も多いでしょう。

Agathaではデモ版を使用していただけますので、試してから採用するかどうか決めていただくことができます。

「電子化したいけど、どこのシステムが良いのかわからない」とお悩みの方は、一度Agathaへご相談ください。

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