
【脱・紙運用】200件超の試験をAgathaへ一斉移行。現場に選ばれた次の標準
大阪公立大学医学部附属病院様
概要

大阪公立大学医学部附属病院様では、公益社団法人日本医師会 治験促進センターが提供する治験業務支援システム「カット・ドゥ・スクエア」を導入していました。
200もの試験を実施し、ほぼ全ての試験に対して電磁化を行っていた大阪公立大学医学部附属病院様では、「カット・ドゥ・スクエア」の2023年2月28日廃止決定に伴い『電磁化から紙に戻る』という選択肢はありませんでした。
今回、後継サービス探しから、Agatha導入に至るまでの経緯や今後の展望について大阪公立大学医学部附属病院 臨床研究・イノベーション推進センターの皆さまにお話を聞かせていただきました。
Highlight
- ☑ユーザーフレンドリーなUI、情報交換の場であるコミュニティ、価格が決め手となりAgathaを採用
- ☑十分に余裕をもったスケジュールで、かつ事前にトライアルを実施した上で導入することが成功への鍵
- ☑電磁化するだけでは紙はなくならない。治験業界のシステム化ルールの統一によってはじめて大きなコストダウンが見込める
大阪公立大学医学部附属病院
- 所在地: 大阪市阿倍野区旭町1-5-7
- 会社概要URL: https://www.hosp.omu.ac.jp/
お客様インタビュー
Agatha導入背景
-システムのご導入をご検討されるきっかけは何かありましたか?
「直接的な理由は、カット・ドゥ・スクエアがなくなってしまうということでした。当院ではカット・ドゥ・スクエアを利用し、ほぼ全ての治験に対して電磁化を行っていましたので、電磁化からもう一度紙に戻るという選択肢はまずなかったです。」(信田様)
Agatha導入までの流れ
-システム選定時に重視した点は何でしょうか?
「Agathaのことは以前から知っていたので、他の大学病院の先生に『Agathaってどうですか?』と聞き、『使い勝手が良い』というお答えをいただき、決めさせていただいたところがあります。
費用面もありましたが、いくつかのシステムを試用し、ベンダーさんに説明会も開催してもらいました。現場スタッフから『Agathaはユーザーフレンドリー』『感覚的にカット・ドゥ・スクエアからの移行がし易そう』という意見が多かったのでAgathaを選びました。
あと、コミュニティは非常に良いと思います。治験業界では情報共有できる場が少ないので、コミュニティでいろいろな方々から情報提供いただけるのは非常にありがたいです。」(信田様)
「『何か問題が起こった時に早く対処してくれる』というところに期待をして、Agathaを採用しました。」(増田様)
〇Agatha採用の決め手となったポイント:
- 治験文書管理で活用する仕様要件を満たし、かつ低価格でのサービス提供
- シンプルで直感的に操作できるユーザーフレンドリーなUI
- ユーザーコミュニティでの情報交換
- 迅速なサポート対応
Agatha導入の効果
-Agathaを導入して、良かった点や効果について教えてください
「ワークスペース毎に登録している依頼者さんのメールアドレスを一括で出力できることが便利です。試験ごとに、担当者をAgathaに登録しておき、そのデータを一括で取り出し、治験事務局からの一斉連絡に使ったりしています。
治験に関連する中央検査部などでもアカウントを発行してAgathaを見ていただくことで、何か便利になることはないかなって考えています。『情報共有ツール』としてだけでも便利ですが、他にも何か使えないかと考えています。」(信田様)
「治験管理室でも情報共有にAgathaを利用しています。治験管理室でも処方ができる医師のマスター登録をしているので、治験分担医師が変更になった時にその追加・削除のために、IRBでどの医師が追加されて、どの医師が削除されたのかといった状況をAgathaで確認しています。最新版をすぐに見つけることができるので便利ですね。」(増田様)
-今後の展望、Agathaへのご要望や期待について教えてください
「製造販売後調査にもAgathaを使って、一元管理できると良いなと考えています。また、Agathaに登録しているユーザー情報を使って、そのまま請求書や送り状も作れるようになると便利ですよね。」(下村様)
「『紙の文書はいつなくなるのか?』とずっと思っています。全ての治験で電磁化している当院でも紙はたくさん残っています。IRBでは統一書式についての電磁化は出来ましたが・・・
治験関連システムの運用に関しては、各施設さんのご都合もあって独自のルールでカスタマイズされた運用になっているかと思います。カスタマイズしたい気持ちは分かりますが、システムがガラパゴス化して至る所でローカルルールができてしまうと、統一することは難しくなります。
治験業界全体のスピードアップとかコストダウンを考えると、このままだとシステムを入れてもあまりメリットがないと思ってしまいます。
今まで手で書いていたものがプリントアウトできますくらいのシステムではなく、統一のシステム化ルールができ、グローバル・・・少なくとも日本の治験が統一のルールで進んでいかないと大きなコストダウンは見込めないと思います。Agathaの中である程度使い方が統一されてくると依頼者さん側にもメリットがあると思いますので・・・
旗振り役になって、治験のシステム化ルールを作ってくれることを期待しています。」(信田様)
この度はインタビューありがとうございました。
弊社では、2022年10月より、医療機関・SOM向けにパッケージ型ソリューション「Agathaリレーパッケージ」(*)を提供してきました。このAgathaリレーパッケージの設定をAgathaの標準版として、今後皆様に展開していけるよう取り組んでまいります。
現状、治験業界では情報共有の場が少ないと聞きます。情報共有ができていないため、業務にばらつきが出てしまうこともあるかと思いますので、Agathaユーザーコミュニティにたくさんの人に集まっていいただき、皆様と情報交換する中で、皆様と共にベストなシステム運用の仕組みを作り上げていきたいと考えています。
:現在は「Agatha施設文書保管+IRB」の名称で提供しています。