紙文書から電子文書へ
-SOP管理の電子化で品質保証と業務効率化の両立を実現-
株式会社理研ジェネシス様

概要
株式会社理研ジェネシス様では、SOP・記録様式の電子化、社内教育・管理業務の効率化を目的として、Agatha SOPを導入いただきました。
今回、Agatha導入に至るまでの経緯や導入後の効果について、品質保証室のご担当者様にお話を伺いました。
Highlight
- ☑Agatha SOPを導入することで、文書の作成・承認・教育までを一元管理
- ☑旧版の誤使用や誤更新を防止、正確かつ効率的な文書運用が可能に
- ☑電子化により業務スピードと記録の正確性が大幅に向上
株式会社理研ジェネシス
- 所在地:東京都品川区大崎1丁目2番2号 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー8階
- URL:https://www.rikengenesis.jp/index.html
- 事業内容:クリニカルシーケンス、医薬品開発支援、遺伝子受託解析、試薬・診断薬、BNA
お客様インタビュー
Agatha導入背景
ーAgatha導入の背景について教えてください。
近年、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中で、業務の効率化やコスト削減を目的に、紙ベースの文書から電子文書への移行が急速に進んでいます。特に、医療・ライフサイエンス業界では、品質管理の厳格化やトレーサビリティ向上への対応が求められ文書管理のあり方が重要な課題となっています。
さらにクラウドシステムが普及したことで、文書の共有やアクセスが容易になり、各国の規制当局も電子文書の活用を推奨するガイドラインを発行しています。
こうした環境の変化を受け、当社でも文書管理の電子化と効率化の必要性を強く感じ、Agathaの導入検討を開始しました。(ご担当者様)
Agatha導入までの流れ
ー導入を検討される際に、重視した点は何でしょうか?
Agatha導入の検討にあたっては、複数の製品・サービスを比較検討しました。
その際に、特に重視したのは、「既存業務をどこまでシステム上で再現・効率化できるか」という点です。
従来はWordやExcelを用いて文書や記録様式を管理していたため、これらをスムーズに移行できること、さらにシステム上でSOPや記録様式の新規作成・改訂が可能であることを重視しました。
加えて、ER/ES指針およびFDA CFR 21 Part 11への準拠、導入費用やランニングコストの妥当性、導入後のサポート対応やスピードも、選定の重要な判断基準となりました。(ご担当者様)
ー最終的にAgathaを選定された理由は?採用の決め手となったポイントについて教えてください。
複数のシステムを比較検討した結果、Agathaは当社が求める要件に最も近く、既存業務との親和性や機能面の充実度において高く評価できたため、採用を決定しました。
導入費用とランニングコストのバランスにも優れており、長期的な運用を視野に入れた際のコストパフォーマンスの高さも選定理由の一つです。
さらに、営業担当者の迅速な対応と、丁寧なサポート体制も安心感につながり、導入推進を後押ししました。(ご担当者様)
ー導入プロジェクトを進める中で大変だったことがあれば教えてください。
導入プロジェクトを進める中で、いくつかの課題に直面しました。
まず、システム上で使用される専門用語の習得や、その意味を正確に理解するまでに時間を要しました。さらに、システム画面には多様な情報が表示されるため、その構成や操作の流れを理解するのにも苦労しました。
また、今回のプロジェクトを担当した部門では、Computer System Validation(CSV)を主担当として実施するのが初めての経験だったこともあり、手順の理解やドキュメント作成など、さまざまな面で試行錯誤を重ねました。
加えて、導入過程では想定外の事態が相次ぎ、対応に追われる場面も多く、一時的に業務量が大幅に増加するなど大変な時期もありましたが、関係者の連携と協力のもと、課題を一つ一つ乗り越えてプロジェクトを前進させることができました。(ご担当者様)
Agatha導入の効果
ーどのような業務にAgatha SOPをご利用されていますか?
現在、Agatha SOPは主に以下の業務で利用しています。
- SOPおよび記録様式の原本管理
- SOPや記録様式改訂時の教育訓練の実施・記録
- 社内教育の運用管理
- 社外研修報告書のレビューおよび管理
これらの業務は、従来すべて紙を中心とした運用で行っており、在宅勤務や事業所間をまたぐ業務における承認のタイムラグ、ヒューマンエラー、検索性の低さ、さらに法令・規制対応への不安などが課題となっていました。(ご担当者様)
ーAgathaの導入効果について教えてください。
Agatha導入後は、当初課題としていた多くの点で顕著な改善が見られました。
- 電子化による文書の閲覧性と透明性の向上
まず、電子化によって文書の閲覧性が向上し、透明性と一貫性のある運用が可能になりました。定期的な見直しや更新作業も効率化され、継続的な改善が容易になりました。
- 文書の正確性・完全性の向上
Agathaは、WordやExcel形式のまま文書を直接編集でき、承認後は自動でPDF化されるため、手作業の削減が可能になりました。
アクセス制御やバージョン管理も確実に行えるようになり、旧版の誤使用や誤更新といったヒューマンエラーの防止にもつながっています。
- 照査・承認プロセスの迅速化・可視化と透明性の向上
従来は、照査者や承認者が異なる事業所や在宅勤務の場合、承認までに時間がかかることがありましたが、電子化によってそのタイムラグを軽減することができました。
承認だけではなく照査のステップもシステム上で管理でき、修正履歴がログとして自動的に保存されるため、記録の透明性が実現できました。
- 教育訓練の効率化と管理の高度化
文書改訂時の教育訓練をシステム上で効率的に実施できるようになり、教育記録の回収・管理もシステム上で一元化できました。教育訓練の進捗状況をリアルタイムで把握できるようになったことで、管理者の業務負担も軽減されています。
- リスク管理の強化
電子的な運用により正確性と完全性が高まり、修正履歴やログがすべて残ることで信頼性が向上。紛失のリスクもなくなりました。
また、全文検索機能の活用により、必要な情報を迅速に確認・把握できるようになり、業務全体を俯瞰したリスク管理が可能となりました。
- 監査・レビュー業務の効率化
バックアップやリカバリが容易になり、ER/ES指針およびFDA CFR 21 Part 11に準拠したシステム運用を実現したことで、コンプライアンス体制も強化されました。
監査やレビューの際も、電子化された確認フローによって効率的に実施できるようになり、全体的な業務品質の向上を実感しています。
- 環境負荷とコストの削減
紙の使用量を減らすことで環境負荷を軽減し、印刷や保管にかかるコスト削減にもつながっています。
このように、Agathaの導入により、品質保証・業務効率・法令遵守・環境配慮といった多面的な効果が得られ、現場の運用改善に大きく貢献しています。(ご担当者様)
今後の展望
ーAgathaの利用展開に関するお考えをぜひ教えてください。
今後は、Agathaのさらなる活用拡大を視野に入れています。
現在は別のシステムで管理している社内規程類についても、Agatha上で一元管理することを検討しています。
さらに、社内で完結する各種計画書や報告書についても、Agatha上でレビューから承認までを実施できるようにすることで、業務プロセス全体の電子化とスピード向上を実現できるのではないかと考えています。(ご担当者様)



