アイロムグループにおけるAgatha導入、および、その利用
~セントラルIRBでの実用例の報告~

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【導入事例】アイロムグループにおけるAgatha導入、および、その利用 ~セントラルIRBでの実用例の報告~

 

概要:


アイロムグループ様では、先端医療事業、SMO事業、CRO事業、メディカルサポート事業といった複数の事業を展開しています。現在(2022年9月、インタビュー実施当時)、アイロムグループ様では年内の電磁化導入に向けてプロジェクトを進めています。

今回、電磁化保存に先駆け、電磁化の大きな障壁となっていた「グループ企業内での書式作成方法の統一」を目指し、SMO事業を担う4つのグループ企業での統一書式作成システムとしてAgathaを採用いただきました。その導入までの取り組み、導入後の効果、今後の展望などについて株式会社アイロムグループ クオリティマネジメントセンター 治験事務局支援部 田中 千恵子様にお話を聞かせていただきました。


Highlight:
☑書式4に入力されている情報がそのまま書式5として発行されるので作業工程が減り、作業時間の短縮に成功
☑手入力・手動での修正作業がなくなり、ミスの削減に成功
☑書式5の確定が早くなり、スムーズな治験依頼者への通知を実現
☑書式作成手順の統一で全国各地にいるSMAが同じシステムを使うようになり、指示出しや、進捗管理にかかる工数の削減にも貢献

【株式会社アイロムグループ】
会社概要URL:https://www.iromgroup.co.jp/


 

お客様インタビュー

 

Agatha導入背景
-システムのご導入をご検討されるきっかけは何かありましたか?

「近年、治験業界においてもデジタル化が進んでおり、統一書式作成システム・IRB資料の電子閲覧が標準的な対応となりつつあります。医療機関を支援しております私どもSMOの立場としても、デジタル化への対応は急務となっています。」<アイロムグループ 田中氏>

アイロムグループ様では、SMO事業会社としてアイロム、アイロムEC、アイロムCS、アイロムNAの4つの会社を展開されていますが、各々の会社で独自の方法で統一書式を作成しており、グループ全体で書式作成ルールを統一できていない状況でした。
また、アイロムグループ様が支援しているセントラル IRB(HURECS-IRB)の中でも、統一書式の作成方法が異なっているといった状況にありました。
『書式の作成方法が統一されていない』ということが電磁化の大きな障壁となっていたため、グループ内での書式作成ルール統一が急務となり、統一書式作成タスクチームを立ち上げることとなりました。
タスクチームのメンバーには、治験事務局の経験者、IRBの運営者を選出し、IRB事務局・治験事務局、どちらの立場でも使いやすいシステムの導入を目指し、プロジェクトのスタートを切ることとなりました。

 

 

Agatha導入までの流れ
―タスクチームの中でどのような検討を行っていたのですか?

「まずは、既存のシステムが使えないか検討しました。既存のシステムを使えれば費用も抑えられますし、導入もスムーズになると思ったのですが…」
<アイロムグループ 田中氏>

既存のシステムの利用を検討したものの、以下の理由から新たなシステムの導入が必要となり、導入システムの検討に入ることとなりました。

 ・将来的な電磁化を見据え、電磁的保管に対応していないため断念
 ・審査依頼を受けている施設数・セントラルIRBの側面からカスタマイズが必要なため断念

 

―ずばり、Agathaを採用した理由は?

「他のシステムと比較してカスタマイズしやすいといったところがセントラルIRBで使用するには大きな理由になりました。
Agathaは、ライフサイエンス業界、治験業界に特化しているシステムなので、『相談のしやすさ』が大きな採用理由だと感じています。」<アイロムグループ 田中氏>
Agathaの特徴は、シンプルな構成のシステムであることです。例えば、IRB事務局と治験事務局を兼務している場合、ログインアカウントを切り替えることなく、そのまま操作することができます。
同じアカウントで、治験事務局の立場で書式4を作る時は試験スペースにアクセスし、IRB事務局の立場で業務を行う時はIRB事務局のワークスペースにアクセスするだけで良いのです。

「他のシステムでは、IRB事務局、治験事務局で異なるアカウントを付与しているため、IRB事務局として書式5を作成する時と、治験事務局として業務をする時とで、アカウントの使い分けが必要になります。ただ単に手続きをわかっているということではなく、Agathaは実情も理解し、業界に対する理解があるなと思いました。」<アイロムグループ 田中氏>

 

―Agatha導入を決定後、実際にどのような取り組みをしてきたのでしょうか?

「システムを提供していただき、テストを行いました。使用感の確認から始め、運用面で見直しが必要な内容、修正していただきたい内容を確認しました。」
<アイロムグループ 田中氏>

導入に向けて大きな課題となったのが、以下の2点だとアイロムグループ様は振り返ります。

 <導入に向けて課題となった点>
 ・『依頼者からIRBへの安全性情報の直接提出』の対応
 ・既に実施中の試験が膨大な量でしたので、その情報の入力

「安全性情報の直接提出への対応に関しては、IRB事務局・治験事務局どちらの立場で見ても、審査漏れや提出漏れがない状況で、かつ、シンプルに提出ができるようにカスタマイズが必要になったため、こちらからの要望を出して何度もアガサさんとやり取りを繰り返し、ベストと思える対応をとることができました。また、膨大な試験数の情報入力に関しましても、一括入力の対応をしていただけたので、全試験導入に向けてスムーズなスタートを切ることができました。」<アイロムグループ 田中氏>

その後、本格稼働に向けて、実際に行なっている試験でパイロット運用を行いました。パイロット運用の中で出てきた課題点をまとめ、社内で共通利用できるマニュアルをタスクチームの中で作成し、社内向けの説明会を行い、本格的な実装に入って数ヶ月が経過しています。

 

Agatha導入の効果
―Agathaを導入して良かった点や効果について教えてください。

「Agathaを導入したことで作業時間が短縮されました。IRB事務局担当者のN君はすごく責任感が強いので、IRBの翌営業日、みんなに書式5を届けるまでは、お昼休みをとれていませんでした。しかし、Agatha導入後、みんなと同じ時間にお昼休みを取れるようになったとすごく喜んでもらえました。」<アイロムグループ 田中氏>

作業効率 IRB事務局視点 Agatha導入以前:
・1開催で書式5を手入力で250~300枚×4回/月作成
・2名のIRB事務局担当者が書式5の確定をするまでに要していた時間は4、5時間
Agatha導入後:
・書式4に入力されている情報がそのまま書式5として発行
・作業工程が減り、作業時間の短縮に成功
治験事務局視点 Agatha導入以前:
・書式4を作成するために、IRBに試験情報を共有するためのシート、書式4を作成するためのシステム、など何箇所も
情報を入力
Agatha導入後:
・IRB・試験ワークスペースで試験情報が紐付けられているため、IRBワークスペースに試験情報を入力するだけでその
情報が書式4にも反映
・書式5の確定が早くなり、スムーズな治験依頼者への通知を実現
品質 ・IRB事務局、治験事務局の両方から見て、誤記発生の頻度が減った。
・IRB事務局では出欠リストが自動設定になったことで、手作業での修正が不要となり、ミスが減った。

「手順の統一化により、全国各地にいるSMAが同じものを使うようになり、指示出しや、進捗管理がしやすくなったのではないかと思います。また、Agathaで文書を保管・共有することで『保管しました。確認してください』といったメッセージがシステムの中で飛ぶので、お互いにメールの回数も減りますし、システムを立ち上げた後にメールも立ち上げてメールを打つといった工程も減らすことができます。治験事務局の担当者がIRBの後に依頼者様に治験審査の結果を通知するスピードもさらに上がるのではないでしょうか。」<アイロムグループ 田中氏>

 

今後の展望
―今後の展望、Agathaへのご要望や期待について教えてください。

「年内に電磁化を予定しております。次のステップとしは、資料の作成、授受、保管といった一連の作業をシステム内でできるようにシステムのブラッシュアップや手順の見直しといったところが必要だと考えています。また、当社支援以外のご施設からのIRB審査を受け入れる場合の使用方法についても検討し、幅広く利用していただけるように努めて行きたいと考えております。」<アイロムグループ 田中氏>

 

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