BeyondSpring Inc.
TMF・SOP管理にAgathaを導入して新薬上市へ

企業概要

先進的な癌治療薬の開発を専門とするバイオテクノロジー企業のBeyondSpringは2012年創立。
米国ニューヨークに本社を構え、中国に事業所を置きます。

BeyondSpring Inc.

主な業務: バイオファーマ

会社概要URL: https://beyondspringpharma.com/

Agatha導入背景

BeyondSpring様はこのほど初の新薬承認申請(NDA)を米食品医薬品局(FDA)と中国国家医薬品監督管理局(NMPA)に提出しました。このプリナブリンという画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)は、顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF)と併用して化学療法誘発性の好中球減少症(CIN)予防に用いられます(新薬の詳細はこちら)。

BeyondSpring様は標準作業手順書(SOP)の管理にAgatha SOP管理・教育記録を、そして治験関連文書の管理にAgatha eTMFを導入しました。

両システムの必要性について、また現行の要件だけでなく今後の要件に対応するためにどのような業務プロセスの改善が実現できたかについて、BeyondSpringで品質保証部シニアディレクターを務めるCharles Oviawe氏にお話を伺いました。

※下記記事はアガサの英語版記事を翻訳したものになります。

導入ストーリー

TMF管理を内製化

Oviawe氏の入社時、BeyondSpring様はすべて外注でまかなっていました。中小企業の大半がTMF管理を自社で行うための人材も予算もないため外部委託していたとOviawe氏は言います。BeyondSpring様は何社ものベンダーの異なるサービスを利用していて、各サービスに関係のある治験関連文書を各社が管理していました。

しかし、リスク分析を行ったところ、いくつものベンダーにTMF管理を任せるというのは戦略的に望ましくないということが判明しました。文書の管理先が複数のベンダーにまたがるため、何か文書を探そうとしても見つけることはほぼ不可能だったのです。この問題を解決するために、BeyondSpring様はTMF管理の内製化を図ることにしました。

Oviawe氏によると、他の大手企業では行っていないBeyondSpring様が必要としている手厚いケアを全力を尽くして行ってくれるパートナーとしてアガサが選ばれたそうです。

アガサのようにケアが手厚いパートナーを必要としていたのには事情がありました。新システムに移行するにも、まず複数のベンダーから文書を回収・保管したうえでAgatha eTMFに登録するという具合で、時間と手間がかかるのです。電子システムを使っていないベンダーもいたので、BeyondSpring様はアガサと協議し、紙原本を電子化したTMF文書をAgatha eTMFにアップロードする方法を検討しました。

Oviawe氏は、Agatha eTMFが選ばれた大きな理由をふたつ挙げています。

柔軟性
Agathaによる大きなベネフィットのひとつに、設定による柔軟性があるとOviawe氏は言います。BeyondSpring様には明確に定義された業務プロセスがあり、社内に浸透しているので変更したくはありませんでした。業務プロセスの変更は他部門にも影響を与える可能性がありました。それと同時に、必要に応じて、たとえちょっとしたことでも手軽に変更できるようにしたいとも考えていました。

ワークフロー
ワークフローもOviawe氏にとって大事なポイントでした。Agatha eTMFのワークフローは、文書登録方法、文書の作成段階、すべてあらかじめ定義されていて、ほとんど手を加える必要がありませんでした。まさにBeyondSpring様が必要としていたものでした。

システム導入の際に、Agathaにデフォルトで設定されているプロセスが気に入ったあまり、それまで使っていた業務プロセスのいくつかをAgathaに合わせて調整したくらいでした。

「当初、こうでなければという要件があったのですが、システム導入が始まってみるとAgathaのやり方がいいなと思えたのです。それで、Agathaの設定に合わせて新しく業務プロセスを作りました。」

BeyondSpring様はAgatha eTMFを初めはゆっくりと導入し、まずはシステムを使うことに慣れてから、次第に文書をシステムに登録してきました。今では1度に30,000点などと大量一括インポートを行っています。
中国でも米国でもFDA査察があるため、BeyondSpring様はAgatha eTMFを治験関連文書の書庫として利用しています。また、日々の業務にシステムを活用するよう指導しています。

SOPシステムの導入

BeyondSpring様ではSOP(標準作業手順書)をかつて手作業で管理していました。Oviawe氏が入社する以前は、CROのQAコンサルタントを招いてQA担当を務めてもらっていたそうです。SOPはが一通り策定されていましたが、Oviawe氏が見たところ業務内容に合っていませんでした。

BeyondSpring様は多くの業務を外注する仮想企業ですが、このSOPはあらゆることに自社で対応する製薬企業を想定して作られたものだったのです。Oviawe氏は一から作り直すことを始め、まずギャップ分析を行い、新しいSOPを作成しました。この時点では、SOPは手書きで署名された書類として、紙面で管理されていました。しばらくはこのやり方でもうまくいっていたといいます。

しかし、BeyondSpring様 がNDA申請を見据えて今後のことを検討した際に、紙ベースのSOP管理では限界があることをOviawe氏は自覚しました。NDA申請が通れば、従業員数を増やす必要性が出てきます(営業部門だけでも60名から100名の増員が必要)。また、SOPも20点から30点だったのが60点から100点に増えることが見込まれ、この規模では紙ベースでの管理は望ましくないと判断しました。

Agatha SOP管理・教育記録を採用した理由はさらにほかにもありました。Oviawe氏はeトレーニングを導入したかったのです。SOPの完成後には、あらゆる作業の記録を電子的に残したいと考えていました。

「そもそも電子システムを導入する目的は、効率性を上げて、各手順書に関する数値を記録することにあります。」

Agathaの助けを借りて、BeyondSpring様はSOP作成からレビュー・承認、交付、トレーニングに至るまで、あらゆる段階で要件に合ったワークフローを作成しました。

「弊社もAgathaから学びを得て、同時にAgathaも弊社から学びを得ていました。これはチーム全体として非常に大きなことだったと思います。Agathaが優れているのはソフトウェアだけでなく、他ベンダーと比べて対応が素晴らしいのです。」

あらゆる作業が監査証跡で記録され、各段階で通知が送られます。システムのおかげで、確実に正しいやり方が社員に遵守されていると確信できるのは大きなポイントです。

「データ分析・活用の面では、たとえばあるSOPについて部内でどれほどトレーニングが進んでいるかなど、数値を見ることができます。SOP 001のトレーニング表で部内トレーニングが完了している人と完了していない人を確認することもでき、この表をパワーポイントのスライドに貼って経営陣にプレゼンすることもできます。」

「Agathaチームには感謝しきれません。手厚いサポートで、導入プロジェクトの開始から完了まで寄り添ってくれましたた。大半のベンダーや大手は、そういうアガサのような顧客重視のケアをしてくれません。アガサなら、今後新しい機能や新しい文書を追加することになっても気軽に相談できます。」

米国と中国でAgathaシステムを運用

BeyondSpring様は米国でホスティングしているAgatha eTMFとAgatha SOP管理・教育記録を米国と中国のオフィスで利用しています。中国オフィスで利用を開始した当初は、中国当局のファイアウォールに関連した性能問題が主な課題でした(中国ベースのシステム、または中国企業が所有するシステム以外はファイアウォールでシステム利用が制限される)。こういった問題はその後解決されています。

また、2021年上旬に実装されたAgathaの新しいUIでは、ワークスペースや文書の表示など、頻繁に行う動作がスピードアップし、中国でも米国でもAgathaシステムのパフォーマンスが大幅に向上しました。

FDA査察に合格

さて、BeyondSpring様はTMF管理のために導入したAgatha eTMFの真価が問われる局面を迎えました。新製品が承認へと歩を進める中、初のFDA監査を受けることになったのです。結果は……文句なしの合格です。

BeyondSpringのチームはFDA査察官に指定される文書をどれも即座に見つけて提出することができました。Charles Oviawe氏は、「Agathaではファイルに適切で一貫した文書名がつけられるようになっていて、版管理もきちんとしているので、FDA査察官に何を要求されても難なく応えることができました。BeyondSpringのスタッフとAgathaのテクノロジーのシナジーで勝ち取った査察合格です。」

eTMFとSOPの管理に電子システムを導入する企業へのアドバイス

Oviawe氏は、Agathaのようなシステムの導入を検討されている企業に「自社の要件を理解すること」とアドバイスしました。勧めています。

「自分たちが何をやりたいのかを一から十まで完全に把握して、それを社内で周知することが重要です。システム導入がとてもスムーズにいきますから。」

同時に、システムに慣れて使い方を把握し、それに合わせて業務プロセスを改善できないかどうか理解することが大事だとも言いました。

導入した製品

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