改竄防止や版管理で臨床研究の
文書管理を高度化
(東北大学病院 臨床試験データセンター)

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企業概要

東北大学病院は、宮城県仙台市青葉区星陵町に所在する総合病院であり、国立大学法人 東北大学に付属する大学病院です。日本の大学病院の中では最も長い190年を超える歴史を持ちます。厚生労働省より、医療法に基づく国際水準の臨床研究等の中心的役割を担う国内の中核病院として、「臨床研究中核病院」に指定されています。

業種: 医療機関
規模: 301~1,000名
目的・効果: 業務効率化、コンプライアンス向上、時間の削減、社外関係者との連携

東北大学病院臨床研究推進センター

所在地: 〒980-8574 宮城県仙台市青葉区星陵町1番1号

会社概要URL: https://www.crieto.hosp.tohoku.ac.jp/data/

Agatha導入背景

東北大学病院 臨床試験データセンターは、東北大学が実施する臨床研究(の一部)のデータ管理を支援しています。臨床研究の実施計画書やCRF(症例報告書)の作成、患者登録・割付、進捗管理、データ管理、モニタリング、統計解析、報告書作成などを通じて研究者の支援を行うとともに、臨床研究の結果の信頼性を担保するための品質管理や統計に関するコンサルテーションを行っています。

データセンターは多くの研究者や研究プロジェクトを支援しており、業務を円滑に遂行するにはプロジェクト管理が重要なため、ISO9001を取得をしました。そして、現在、更にプロジェクト管理機能を強化に取り組んでいます。プロジェクト管理には、研究プロジェクトで作成する様々な文書の管理が含まれます。これまでは、データセンター内のWindowsファイルサーバで文書やファイルを管理していましたが、ファイルサーバで文書を管理する場合、ファイル名や保存のルールを徹底し、かつ重要な文書は紙を正版にするなど、運用面で大きな負担がありました。そこで、文書の最新版の管理や、文書の改竄防止の機能を持つシステムを導入し、データセンターの文書管理の仕組みを高度化することにしました。

 

東北大学病院 臨床試験データセンターの皆様

 

お客様インタビュー

Agathaの利用方法

-Agathaの利用方法を教えてください。

2つの分野でAgathaを利用しています。1つはデータセンターのQMS文書やSOPの管理、もう1つは研究プロジェクトの文書の管理です。
データセンター内のQMS文書やSOPは、以前は紙を原本とし、電子ファイルはファイルサーバ、文書名に日付をつけて時系列で運用していました。Agathaを導入してからは、データセンターのスタッフが文書を作成、Agathaに登録し、データセンター長が承認機能で承認しています。編集の記録が残るため、文書を誤って編集してしまったり、故意な改竄を抑止でき、文書の信頼性を(運用でなく)システムで確保できるようになりました。文書には電子署名も付与しています。
QMS文書やSOP文書の最新版をスタッフがAgathaで閲覧できるようになりました。臨床試験プロジェクトの文書は、現在、紙から電子媒体に移行中です。既に実施中のプロジェクトは従来どおりの運用を続け、新しく始まるプロジェクトから順次Agathaで文書を管理しています。プロジェクトの文書管理体系を定め、統一したフォルダ構成の設定を行うことで、全プロジェクトで標準的な体系で文書を管理できるようになりました。以前は、プロジェクトによって(担当者によって)保管場所やフォルダ構成がばらばらだったのが、標準的な管理体系となり、担当者が変わった時もどの文書がどこにあるかの引継ぎがスムーズになりました。
現在は研究者から受領した文書を、データセンターのスタッフがAgathaに登録し、管理していますが、今後は研究者が文書の査読や承認、登録を実施することも視野に、運用プロセスを検討しています。

Agatha導入メリット

-Agathaを導入して良かった点、大変だったことを教えてください

大変だったのは、データセンター内で運用が定着するまで時間がかかった点です。特に承認依頼の手続き・操作にとまどったスタッフが多く、定着するまでは、システム管理者が繰り返し説明するなどのサポートが必要でした。
良かった点としては、本年7月から東北大学の東京分室が動き出したのですが、場所にとらわれずに問題なく文書共有を行うことができました。Agathaがなければ文書の共有が難しく、業務のネックになりかねなかったと思います。
また、ISO9001を取得することができた点も、文書管理をシステム化した効果がでています。そして、データセンター内で文書管理に対しての認識が大きく向上しました。システムを利用することで良くなる点、楽になる点、逆に不便になる点があることをきっかけに、文書の版管理、保管、セキュリティ(ID、パスワード管理)等の意味づけを考えるようになりました。例えば、正式な文書の承認手続きでは、作成・査読・承認の署名(電子署名)を行いますが、承認・署名の意味が理解されるようになりました。文書管理システムを導入したことにより、版管理、改ざん防止、承認記録といったシステムの機能を業務に活用する(システム化する)だけでなく、組織全体で、文書管理やシステムのベネフィットとリスクを認識し管理できるようになったのは大きな収穫でした。

東北大学病院 臨床試験データセンター
臨床試験データセンター長 山口 拓洋様
医療情報専門家 木村 淳也様

                                           

導入した製品

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